花粉症の治療について

2022.02.28

＃コラム

スギ花粉の飛散が始まっています。

花粉症のお薬は早めに飲み始めることで、症状の悪化をおさえる効果もあります。まだ早いかなと思っても、症状が出る前の早めの受診をおすすめします。

当院ではアレルギー対処療法をはじめ、ゾレア治療、舌下免疫療法などもご提案可能ですので、気になる方はご相談ください。

★ 代表的な花粉症の治療
・抗アレルギー薬の内服、点眼
・ステロイド点鼻薬　など

抗アレルギー薬にはいくつも種類があり、効果の強さや眠気の出やすさに違いがあります。同じ薬でも人によって効果の差があるため、自分に合う薬を探すことが重要です。点鼻薬も効果は期待できるため、内服薬と併用することをお勧めします。

★ ゾレア治療
内服薬と点鼻薬を試しても十分に改善せず、重症であると確認された方には、「ゾレア」という注射薬を試すことをご提案します。

下記条件を全て満たしている必要があります。

季節性アレルギー性鼻炎の薬を使ったことがある
薬を使ったが、効果が不十分で重症状態であった
血液中の総IgE値が30~1500 IU/ml
スギ花粉に対してアレルギー反応がある
12歳以上で体重が20~150㎏である

治療を始めるには、血液検査にてスギIgE値・総IgE値を測定し、投与量と投与間隔を確認した上での実施となります。

詳しくは製薬会社HPへ

保険適応ですが、薬剤費が高額で数千円〜数万円程度かかります（体重と総IgE値によって価格や通院間隔が変動）。
高額療養費制度が適応される場合もありますので、まずはご相談ください。

★ 舌下免疫療法
現在、スギ花粉アレルギー体質を改善させる舌下免疫治療が確立し、7-8割の治療効果が期待できます。スギ花粉が飛んでいない時期にしか開始することができないため、今年は6月から開始できます。
詳しくはこちらをご覧ください。
※保健診療で舌下免疫治療を行うには、血液検査でスギ花粉に反応することを確認する必要があります。

普段の生活で注意できることは、家の中に花粉を持ち込まないように衣服についた花粉を入室する前に振り払ったり、鼻洗浄で鼻の粘膜に付いた花粉を洗い流したりするなどがあります。

辛い春の花粉の季節を何とか乗り切りましょう。